Mさんち(鉄の家)

 

三重県伊勢市に流れる宮川沿いに建つ住居.

国の土木工事によりぽっかりと生まれた野原のような敷地.

建主より、少年の頃好きだった未来少年コナンにでてくる大地にささった宇宙船のような住まいをこの土地につくりたいと相談を受けた.

もう一点、コールテン鋼(耐候性鋼板)で住まいをつくりたいとの事だった.

錆びることで安定し、浸蝕から身を守るコールテン鋼.

しっかりした防水層の上にコールテン鋼の流通原板を使用する事で防水性、通気性、ノーメンテナンスの耐候性を備える.合わせて外壁の施工価格は塗壁と同等である.

 

鉄は地球の体積の実に3割をしめる元素である.

地球に北極と南極があるのは地球の自転でマグマ(溶けた鉄分)が回転し磁力が生まれることによる.

我々の血液が赤いのはそこに鉄分も流れているから.

 

川の四季と植物の緑と鉄の色はとても親和性が良い.

それは鉄が地球にもともと存在している鉱物だから.

自然の中で佇み、朽ちる美しさ.そこに寂びの精神を僕は見る.

 

人が夕焼けを見て、胸に感じるものがあるのは、この身の中にある鉄に反応しているからなのかもしれないと思う.

用途 住居

構造 混構造3階建(木造・鉄骨造   ・鉄筋コンクリート造)

Completion 2015.12

三重県伊勢市

Photo:Katsushi Kawai