2022.11.30
一番の贅沢
贅沢をすること。
映画を見る、本を読む、美味しいものを食べる、旅行に行く…などたくさんの贅沢があるでしょう。
ワタクシ、アラサー独身おっさんの贅沢。
それは何もしないこと。つまり、ぼーっとすること。
京都の圓通寺。
比叡山を借景として望むその風景に魅了され、京都へ出向くことがあれば時々伺うのである。
風景の切り取り方。
柱と梁で囲まれた長方形のスクリーン。
これまで土日に伺うと、たくさんの観光客が出入りしており、風景を見ること、その風景の切り取ること、ばかりに注目をしていた。
初夏のころ、たまたま平日に伺ったときのこと。
誰もいない、貸し切り状態の部屋。
縁側で比叡山を眺めながらぼーっと寝そべっていると、木々の風に揺れる音、虫の声が聞こえてくる。
建物にいるという感覚よりも、その土地というのか、自然というのか…自分自身がそれと一体になる空間。
「なんてすばらしいじかんナノダロウ」
日曜日の午後、数か月に一度の散髪の後は、決まって近くの海岸へ向かう。
学生の頃、いつもお散歩をしていた場所。
夏は「アオゾラ飲み会」と称し、お惣菜とビールで乾杯したなー。
波の音、海の風、釣りをしている家族たち。たまーに船の姿も。
キャッキャ、キャッキャしている学生風の出で立ちを見ていると、昔はじぶんもあんなだったのか、とちょっと微笑ましくなったり。
防波堤に座り、ぼーっと景色を眺めたら、車へ戻って窓を全開。
通り抜ける風を感じ、寝袋を布団代わりに羽織って、大きないびきを掻きながら、小休憩。
起きると「また明日から仕事かー」と憂鬱な気分になるけれど、こういう時間も必要なようである。
また明日もガンバロウ。
スタッフ 阿部