2015.2.14

吉田桂二 木造建築学校

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今日は去年の4月から受講していた

連合設計社 吉田桂二木造建築学校の最終受講日でした.

日本の木造建築会の聖人と言っても過言ではない吉田先生.

実務者向けのカリキュラムで、全国の工務店、設計事務所から設計者が集まってきます.

思えば、夜学生だった頃、本屋さんで出会った 吉田桂二さん著の間取百年という本で、日本の住宅の歴史に伴う形式の推移や、人の営みと住まいとの関係の面白さを学び、当時の建築知識での特集やご連載からは、建築はデザインだけでは成立せず、構造との整合があってのこと、という当たり前だけれども奥の深い事と、住まいにおける建築計画の大切さを教わりました.

先生は現代では失われつつある、伝統的な木造の造り方の設計者として、また数百軒の建築を設計してきた住宅建築の名人として、まさに生き字引的存在です.

(先生の名を冠した、建築賞も存在します)

2ヶ月に1回の講義と、課題を提出し、光栄な事に卒業を頂きました.

(思い返すと、変わったプランで先生を驚かそうと、こねくり回した課題を提出し続けたら、かなり渋い点数と辛辣なお言葉を頂戴していました.自分の中の剣聖ともいえる先生に対して悔いのないようにと、最終課題をぶつけたところ、ご評価頂き、光栄の限りです)

建築に限らず、何でも同じだと思いますが、まず基本があってこそ、そこからの展開だと思っています.
言うまでも無く当たり前ですが、開放的な僕の自宅においても、温熱環境、結露のメカニズム、断熱、防水の基本はしっかりおさえた上で展開しています.
特に住宅は、依頼者の人生の舞台となり、また財産ともなるので、単なる上辺の目新しさだけで革新するべきでは無く、根底が大切だと思っています.

今回の受講を通して、改めて建築の奥深さ、基本の大切さ、そして、自分で探求することの重要さを学びました.

85歳とご高齢の為、ひとまず12年目の今年が最後の講義とのことです.

最後、先生と握手をしていただきました.
あの頃、あの本を手にとった光景が蘇りました.
今日は忘れられない日となりそうです.

ヨネダ設計舎ホームページURL http://www.yonedasekkeisha.com
米田雅樹 三重県 建築設計事務所