2014.11.30
聖
弊舎の家族の一人であるアオダモの木が、冬の落葉を迎えています.
僕のディスクから彼が見えるのですが、横目でハラリハラリとは葉っぱが落ちていく気配がわかると、
どうしようもなく寂しい気持ちになります.
秋から冬にかけての心理的変化だと思います.
アオダモの木を拠り所に、季節を感じる意識が敏感になります.
逆に、春の芽吹きの時期は、新芽の生長にとても元気をもらいます.
妻は、この新芽の生長がかわいいと言います.
今、外は雨が降っていて、葉っぱに落ちる雨の音を聞きながら文章を書いています.
雨の音も、意識して聞くと、とても心地よく感じます.
アオダモの木が、今まで見えなかった現象を感じとる様々な意識のフィルターをつくるきっかけとなっています.
自然の中では脈々と繰り返されている事でも、意識して目を凝らさないと見えない変化を、感じるようにする拠り所.
すまいに聖なる場所や部分をつくる事で、そこからひとの意識に豊かさと規律をもたらします.
それは、一目瞭然なコンセプチュアルな形もあれば、さりげない形もあり、様々です.
建築する場所と対話し、クライアントと話合い、日々における意識の豊かさのきっかけとなりうる、聖なる場所をみつけ、
それぞれのすまいに埋め込んでいきたいと思っています.
ヨネダ設計舎ホームページURL http://www.yonedasekkeisha.com
米田雅樹 三重県 建築設計事務所
米田雅樹 三重県 建築設計事務所