2014.7.17
20140707~0712渡欧 3日目 ラトューレット修道院
ラトューレット修道院 ル・コルビュジェ設計 1960年竣工
ロンシャン礼拝堂と並び、コルビュジェ晩年の代表作です.
修道院ですので、礼拝堂の空間は主に直線で構成された、固く禁欲的な印象の建築です.
ただ、建物で囲まれた中庭や、林立する中の一部の曲線ピロティ柱からは生命感を喚起させられます.
ここには禁欲的な場所もあり、生命の内部に入ったようなドロドロした力のある場所も存在します.
それらの印象も含めて、この建築に踏み込むと、修道院の秘匿性も手伝って、ホントに不思議な別世界に迷い込んだ気持ちになりました.
ここでは修道士たちが外部と隔絶した生活を送っていましたが、今では一部の僧房に宿泊する事が出来ます.
http://www.couventlatourette.com/
↑ラトューレット修道院ホームページ (10080円 夕食 朝食付き)
↑ラトューレット修道院ホームページ (10080円 夕食 朝食付き)
無事ラトューレット修道院にチェックインでき、宿泊室に案内してもらいました.
僕が泊った宿泊室は森と対面していて、この日、晴れているのにたくさんの雨が降っていて、ベランダの四角の開口に切り取られた景色が、この建築の雰囲気と相まって、たいへん幻想的でした.
村上春樹のノルウェイの森を思い出しました.
この幅の違う柱は、オンデュラトワールという方式で、音楽のリズムから建築表現をしています.
正直、今回の旅はロンシャン礼拝堂に会う事が僕の最大の目的でしたが、ここ、ラトューレットに訪れると、この場所のすごさに驚き、
今後の自分の考え方にも、ものすごく大きな啓示をいただきました.
ラトューレット、、、スゴイ・・・。
高さ17mの圧巻の祈りの空間.
この時間.世界の中でラトューレットの祈りの場にいるのは僕一人・・・。
靴と靴下を脱ぎ、しばらく正座してこの空間と対話しました.
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ラトューレット修道院の一般見学は午後からとの事らしいですが、宿泊すると、好きに移動できます.
(今住んでいる方のフロアはNG)
ただ、18時以降は外出禁止で、部屋でおとなしくしている事が宿泊条件にあるので、建物の中はしんとしています.
その為、カメラの撮影音はかなり目立つし、他の宿泊客の迷惑になるので、一夜明けた翌朝の建築観察をお勧めします.
この建築を経験して、建築の構成、デザインは、小さくまとまらなくていいんだ、とこの建築に大きく背中を押してもらいました.
だけど、水平窓や、建築を構成するディテールはシンプルで美しく、建築を成り立たせる細かい技の大切さも同時に再認識させて頂きました.
コルビュジェさん、ありがとうございます.
翌朝、10時、ラトューレットをあとにし、
徒歩で最寄りの駅、ラルブレル L’Arbresle駅へ向かいます。(約30分)
ラトューレット修道院は小高い丘に建っており、町並みが一望できます.(あいにくのお天気でしたが・・・。)
↑駅から徒歩でラトューレットを目指す場合でも、所々に案内が立っているので、比較的難しくないかと思います.
ラルブレル駅到着.ここからLYON Part-Dieu駅行きのローカル線乗ります.(行きは逆です)
僕は1時間半待ちました.8ユーロ 乗車時間30分.
時間があったので町並み探索・・・。
パン屋さんに入って昼御飯.
(街裏は危ない場所もあるので、もし散策される場合は自己責任でお願いします・・・。)
4日目に続く→
ヨネダ設計舎ホームページURL http://www.yonedasekkeisha.com
米田雅樹 三重県 建築設計事務所