2015.4.8

20150406夜

 
 
月曜日夜.
 
 
三重での活動を終え、静岡に拠点を移された、写真家田山湖雪さんの門出祝いにYUTANIDESIGNの湯谷さんと3人で伊勢で飲む.
 
 
写真家の研ぎ澄まされた感性と、この世との繋がり方、湯谷さんの理路整然とした読解力、構築力に大いに刺激を頂く.
 
 
僕はというと、しゃべりたいこと、伝えたいことをしゃべっているうちに収拾、説明がつかなくなって、結局着地できず、論点、結論、墜落する事が多く.
 
 
その強引な話の終わらせ方に湯谷さんの 『えっーー!!』という表情が印象的.
 
 
訓練せねばと思う.
 
 
 
色んな感性に触れ、思想や価値観を感じる事で、自分の中にも新たなフィルターが生まれる.
 
それはアートや美術、写真、その他体験に触れることで、いままで見えていなかった色が見えるようになり、それからの景色が少し変わる事と同じだと思った.
 
 
帰り道、僕は自宅最寄りの駅から1時間ほど歩いて帰るのですが、
 
滅多に飲まない酒の酔い、一緒に飲んだ二人の感性に対する酔い も手伝って、不思議な帰り道を歩く.
 
飛ぶコウモリ、暗闇にぬっとたつ電信柱、畑で群がって鳴く鳥たち、暗闇の中で光る用水路の水の道、どこかから聴こえる水の音、遠くで光るコンビニが異世界の光の楽園のよう.
 
 
 
 
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
 
 
 
 
橋の袂に立つ一本のオレンジ色の電灯が宮沢賢治の世界につながっているようでした.
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
 
 
 
 
 
闇の中を一人で歩いていると寂しくなってきて、一緒に飲んでた皆さんに
 
『闇の中を一人で歩いていると、隣に千と千尋のカオナシがいそうな気分になってきます。』
 
 
とメッセージと写真を送ると湯谷さんから
 
 
 
『暗闇の割合がまだ多いです。人は生きる希望に満ち溢れている様を表現してください。カオナシがいそうなのは気のせいです。』
 
 
と返信有り.
 
 
辺りの民家の灯が消えた田園集落の暗闇の中、思わず笑ってしまい、声が響く.
 
 
 
田山さん、静岡に還った後の作品も楽しみにさせて頂いております.
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ヨネダ設計舎ホームページURL http://www.yonedasekkeisha.com
米田雅樹 三重県 建築設計事務所