2024.12.30
2024.12月
1日 SANAVillage 連関企画イベント 華道家 上野雄次さんと中里和人さんの路上花活けへ
何度か而今禾の花いけ教室に参加し、学ばせていただいた上野さんによるライブ花活け.
上野さんの葛藤する様子、慎重に作り上げていく様子を生々しく、まざまざと見せていただいて、上野さんでさえ、つくる、ということはこんなにも行き戻りを繰り返しながら美を拵えていくのだ・・・、というリアルがピリピリと伝わってきて、とても貴重な時間をいただいた.
15時から玉田俊郎先生のお茶会に参加.
荒木さんのつくられた空間の中で、昼なのに世界が異世界.
上野さんの花生けcarの上でのお茶会第二部を地上から見上げる.
参加者の方にスウェーデンの古楽器の奏者さんがいらして、星とともに車の上の舟から素敵な音楽が流れた五佐奈の夕方.
2日 六月農園の西川さんに美味しい野菜を売ってもらって、クライアントに伊賀の計画地にお招きいただく.
夜、おなかいっぱいで、そのまま奥野さんとColorfulさんご夫妻と定例の神月海(新月会と打ちたかったけど、変換がなかなかナイスだったのでそのままにしておく)
カウンターの隣を見ると、偶然スタッフの小林さんがプライベートで来ていて、なんだか申し訳なく・・・
5日 4月から施行される新建築基準法の講習会のあと、
cafe tomiyama冨山さんとnijiiro稲葉さんとひさしぶりの遠浅会.
Tayutauさんも久しぶり.
夜、SANAvillageでのトークショー 月兎舎 NAGI発行人 吉川さんと谷根千 山崎さんとのトークショーに.
6日 夜 SANAvillageで僕と中里さんのトークショー.
年末の土曜日なのにたくさんの方がお越しくださって、本当にありがとうございました.
中里さんは自分の世界を観る眼、感受する感覚に最も影響をいただいた方.
このような機会をいただいて、光栄でした.
前日は業務でほぼ徹夜でしたが、ホッとして、そのままSANAvillageの今回の展覧会の打ち上げに.
8日 豊田市博物館 へ 初巡礼. 旅する縄文展.
9日
横尾忠則さんからご本が届く.
サインを書いてくださっていて嬉しく.
10日 現場監理の帰りに今年も南伊勢の大銀杏に会いに行く.
11日 今年一年かけて一日2ページずつ読み進めていた 中川武先生監修の世界宗教建築事典が読み終わる.現代の日本の建築学では主に西洋の歴史を勉強するが特にアジア、ユーラシアの大海のような宗教と歴史に目がひらく.アジアが呼んでいる.これから深め巡礼に行こうと思う.
思えば昨年、朝鮮半島の寺院を巡ったことが何かの予兆だった.
同時に、ひとの歴史は祈りと共に在り、それが芸術はもとより文明、文化をつくってきたことを学ぶ.
歴史において、その時々の統治者が宗教を統治利用をしてきたからある意味不純になるのであって、アニミズム、その地域の人が山や岩、湖に畏怖や神聖を見いだしてきたことは、自然の一部である我々にとって当たり前の感覚なのだと思う.
さながら現代社会は資本主義というグローバリズムのなかのマネー教だろう.
その海の中にいることを自覚しつつも、ひとにとって大切な感覚と感性を、学びと共に澄まし、養っていきたい.
そして、コルビュジエ全集が届いた日.
12日 小津安二郎の命日であり、誕生日.
クライアントの隠れ家で、上映会にお招きいただきました.
小早川家の秋を鑑賞.
14日 大阪・神戸に
横尾さんからお送りいただいた招待券を使わせていただき、レクイエム 猫と肖像と一人の画家 展へ.
横尾さんとかかわりの深かった10人の方々との仕事やエピソードを作品化されていた.
若かりし頃の横尾さんと、近年の横尾さんの、死に対する変遷が特に印象的だった.
瀬戸内寂聴さんが亡くなられた際には、「前世からの縁を感じているし、今離れてもまた来世で会える 」と結んでいる.
美術館をあとにし、構造家の下山聡さんの御計らいで理事枠で木スクールに参加させていただき、
竹原義二さんと六車誠二さんの講義を拝聴.
夜懇親会にも参加させていただき、6年ぶりにお会いした六車さんと色々と建築の話しをさせていただく.
熟練の設計士・・・。
終電で帰る.
15日
豊田市民藝館でアイヌの美しき手仕事展をみたあと、
服部信康さんが設計された住まいのオープンハウスにお邪魔させていただく.
staffの古賀さんに詳しくご案内していただく.
独立前から憧れた服部さん、流石熟練の設計士だな、、、と今回も唸って帰路につく.
住まい手の嗜好、人の居場所、構造、形、空間をいつも高い次元で統合される.
18,19と続けて別件の打合せがあり、東京へ.
東京着.ちょうど今年も出展させていただいていた彫刻展をみに、銀座ギャラリーせいほうへ.
architecturephotoの後藤編集長にご挨拶に.
16:00- 窓計画展東京展の打合せに石山修武さんのご自邸 世田谷村へ.
つくるということ、すまうということ、建築ということ.
高い次元の設計力と、のびやかさおおらかさと、造形力と、生命力を兼ね備えた建築を体験して、月並みな言葉だが、いたく感動しました.
夜、石山さん、中里さん、芦澤さん、川井さん、幸家さんで世田谷村近くの中華料理屋さんで会食.
石山さんが川井教授を突然殴った・・・
解散し、僕は3500円のドミトリーの宿へ.
翌日、打合せが12時からなので建築巡礼に.
クウェート大使館 (丹下健三 1970年)
蟻鱒鳶ル (岡啓輔氏 セルフビルド)
一人の設計者が20年かけて全て自分で拵えた現代のバベル.数日前、完成されたとのこと.
エネルギーを感じた.
初めてLOOPをレンタルして、東京を徘徊.
SANU 気になっていたカフェへ.
12:00~クライアントと合流.現代アーティストと打合せをし、
16:00~ 内田裕也氏事務所社長のオフィスで打合せを.
(ごちそうさまでした!とっても美味しかったですm(_ _)m)
終電で帰る.
20日 大阪へ
217 安藤忠雄氏のレクチャーへ.
平沼さんに、安藤さんと写真を撮らせていただけないですか、とお願いすると、「写真、いやがりはるで・・」とご助言をいただき、あえなく.
翌日、兵庫県立美術館に
米田知子さんの作品と再会.芦屋浜シーサイドタウン前の川に黄色い子供が立つ写真.
いつかの愛知トリエンナーレで拝見して以来、この写真が忘れられない.
ANDOMUSEUM前にて.
神戸で開催されていた中野真典さんの個展にお伺いする.
VOGUE KOBEへ.
thinkstayMt 視察.森下さんの設計力.しかも設計施工とのこと.
ヨドコウ迎賓館(旧山邑邸 フランクロイドライト 1924年)に再訪
明治村に移築してある帝国ホテルでもそうだが、ライトの建築は断面操作が素晴らしい.
人の頭上の寸法を絶妙に設定して、境界をつくり、空間の分節と重心を整え、更にはそれが居場所の拠り所になっている.
向こうに9.11で壊れてしまったワールドトレードセンタービルを設計されたミノルヤマサキ氏の芦屋浜シーサイドタウンが見える.(この建物の設計に氏が関わっていると最近まで知らなかった)
帰り、知人に教えていただいた伝説の珈琲店に寄る.
八尾市、ザ・ミュンヒ
マスター田中さん 齢80歳.
ホンマモノの人と会う.また来たい.
26日夜 再び大阪に.
芦澤さんにお誘いいただいて、関西建築家忘年会へ.
初めてお会いする方、SNSでお互いフォローしていて、存じ上げている方たくさんの方とお話しし、とても刺激をいただく.
ひとりずつ、自分の今の取り組みを発表.
また、終電で帰る.酔っ払いが、鶴橋で近鉄乗り換え4分.無事成功.
28日 仕事納め.現場をまわり、スタッフみんなで大掃除をし、今年設計させていただいた外宮前 おりにく にてすき焼きを食べて今年の〆.(事務所の忘年会、しなかったので.)
みんなで外宮にお参りをし、今年の感謝を.
特に12月、濃かった・・・
(もちろん業務も.四天王寺の地鎮祭があったり、津市T邸のお引渡しがあったり、いくつかの現場が佳境だったり)
僕にいつも感性を授けてくださっている中里和人さんとの対談、
冗談もお世辞も抜きで建築を志した頃から、書籍や誌面越しに学びをいただいてきた
安藤忠雄さん、石山修武さん、竹原義二さん、服部信康さん
の世界に触れた12月.
何かの総集編のようだ.
今年はあまりblogをかけなかったけど、無事年内に12月までの総集編が綴れてよかった.
来年からまたコマメに書いていきたい.
今年は特に自分で手を動かし、つくり、歩いて建築を見て、学び、いくつかの展覧会にも参加させていただき、200冊程度の本を読み、建築人生の中で特に今まででいちばん濃い一年だったように思う.
まだまだ来年、更にその向こう.
感じたこと、そこから学んだことを自身の取り組みに発展させ、つくっていきたい.
事務所は昨日から正月休み.
僕は家に帰って読書を楽しんできます📚
読んでくださった方、ありがとうございました.
2024年12月30日24:30分 米田雅樹