2013.2.11

むかしのおうちはくぶつかん

大阪 服部緑地にある、日本民家集落博物館に行ってきました.
 
以前、大阪に住んでいた頃に訪れた事がありましたが、今、自分の住まいを建てているタイミングで、子供達にも日本のオウチの歴史を見せてあげたかったので.
 
ここには、日本全国から移築された12棟の建物が並んでいます.
 
重要文化財指定建築が目白押し.
 
この日いちばん感動したオウチはこちら.
 
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宮崎県のオウチ.
 
壁と開口が均等に並び、屋根と木架構の比率が絶妙なプロポーション.
 
大きな屋根に守られた内.
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おおらかな空間に差し込む光.囲炉裏のケムリが木壁に映り、たゆたう陰.
美しい.和む.素晴らしい空間.
 
長野県の民家.
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寒いところのオウチはおうちの外壁もふさふさで、雪男みたいです.
 
掘っ立て柱.
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柱を基礎と緊結せず、地面に直接埋めて立てる方法.
今では、手抜き建築の代名詞のひとつとなってしまっていて、あまり名誉な単語ではありません・・・.
 
越前敦賀のオウチ.
 
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愛らしい佇まい.
 
 
岩手の曲屋.
 
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民家の典型のひとつ.L型に曲がっている間取りです.
 
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やっぱり、軒っていいですね.家に守ってもらっている感覚があります.そして、人間に近い寸法である事で、家と人に近い関係が生まれて、そこから愛着も生まれます.
 
大阪摂津のオウチ.
 
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広い縁側.大きな軒下空間.
 
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ここで子供達がDSで遊ぶ姿が、なんとも時代的にも対比的・・・.
 
奄美大島の高倉.
 
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かの有名な、岐阜 飛騨白川のオウチ.
 
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縦に長い日本列島.土地の風土によって家のカタチも様々です.
 
この日、伝統民家を巡って、今のスタンダードとの違いを考えました.
 
薄い外壁.一枚の板で内と外が区画される、不思議さ.
ところどころ穴があいたり、隙間ができた薄い外壁からは光が差し込み、空気が流れ込み、その狭間に立っていると、内と外の定義ってなんだろう、と分からなくなります.
 
おそらく冬はとてつもなく寒いんだろうけど、なんとなく、 豊か という言葉が浮かびました.
 
囲炉裏を家族が囲み、ある部屋は、客間にもなり、集会所にもなり、時として村人が集まり芝居まで行われる.
空間の可変性.カタチが変わるのではなく、空間の機能そのものがやわらかい.
 
豊か なおうち.
 
歴史.人.家族.
 
残念ながら、時代は変わり、どんどんなくなっていく日本の景色であったとしても、なんとかこの文化の記憶は大切に残し
ていきたいと思いました.
 
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