2017.2.3

20170202

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設計事務所を開業して一年目に設計させていただいた住まいにお伺いした.
もともと知人であった、とんでもないセンスと審美眼を持つ建主とのやり取り.
怖さがなかったと言えば嘘になる.
夜中、何百時間も話し合った設計の応答.
がむしゃらに通った現場.
お引渡しの日.何もないガランとした空間のなか、独立後間もない仕事に対して確信が持てないままでいたのと、あの審美眼を持つクライアントに満足いただけただろうか、としばらく悶々としていたが、あれから数年後、こうしてこの空間に迎え入れてもらった瞬間、視界が明るくなった.
もちろん、住まい手がもつ世界あってこそのこの世界観だけど、
独立した年、33歳の時の自分を褒めてやりたくなった.
この仕事は僕が設計と自ら現場監督、予算管理もした.
あの頃の覚悟と気持ちが今の自分にも、時間を越えてひしひしと伝わってきた.
自分で言うことではないかもしれないけど、この日この空間に立ったとき、とても建物の力を感じた.
このタイミング.時間を越えて、自分から自分に激励をもらった気がする.
色んな歯車の重なりを感じています.
今日という日は過去からできていることに気づく日.
今までの色んな今日が、自分の中でつながってきた実感があります.
偶然にも、ちょうどある決断をした日でもありました.
一歩一歩.重ねること.