2019.9.15
20190914 みえ木造塾 実大実験
ⒸYUTANIDESIGN 湯谷くん
ⒸYUTANIDESIGN 湯谷くん
ⒸYUTANIDESIGN 湯谷くん
みえ木造塾2019 第四回目.
三重県林業研究所にて毎年恒例の構造設計士 山辺豊彦先生の講座と実大実験.
実大実験は初学者がみて実感できるように、と、熟練の方も復習になるように、のテーマのもと、
シンプルな試験体にリバイバルして3年目.
今年は筋交の実験を行いました.
筋交の縦横比率は柱芯々900以上、かつ1:3.5以上の規定があり、これを守らなかった場合、どういった耐力低下があるかを実験しました.
2体目は、縦長の場合、筋交の入れ方を工夫すれば基準法通りの耐力がとれるか、を確認しました.
想定通り、1体目は45x90タスキ掛け筋交いは耐力値4倍のちからが必要なところ(壁倍率1倍は1.96KN/m≒200Kg/mです)3倍しかとれなくて、2体目はしっかり4.06倍とれました.
この実験を行うことで、基準法には明記されていないけれども設計者として知っておくべきことがたくさんある、という気付き、きっかけになることも目的の一つとしました.
今回、僕自身、耐力壁の塔状比が高くなると、柱脚引き抜きがここまでかわるということをこの日目の当たりにし、学びの機会となりました.
特定変形時壁倍率1/120の時の引抜きは予定通り15KNくらいでしたが、終局は金物の引抜き耐力で決まりました.
(そして実際の実験体の値と、山辺先生が計算でだした耐力低減の値とぴったりで驚きました)
今回も企画、提案をさせていただき、僭越ながら解説を仰せつかりました.
(米田君が計算できるなんて知らなかった、、、!と、すこし悲しいような驚きの感想の声もあり、、、、)
会場が一体になって盛り上がり、とてもよかった!とたくさんの方から言っていただけて、とてもうれしかったです.
実務があるなかの準備は大変ですけど、運営することの喜びを感じました.
山辺先生からは、リップサービスがすぎるのでは、と思えるような激励のお言葉を何度もいただき、僕の今後の建築の旅の背中を押していただきました.
独立前、木構造のバイブルともいえるこの本を何度もめくって構造計画の勉強をしてきました.
ありがたいことに、この日も道のつながりを実感しました.
まだ道半ばにも及んでいません.まだまだまだまだ学んでいきたいと思います.
そういえば、この日、林業研究所の前でキジに会いました.