20160328　伊勢市　多重囲いの家　I　さんち．

現場の足場が取れたと、工務店さんから写真を送っていただく．

新しく造成された宅地のつきあたり．

住居を囲うコンクリートの壁が玄関の前面道路からの視線を区切り、また壁に空けたそれぞれの開口が周囲との関係を調節します．

あるところの開口は大胆に開いて庭とつながり、あるところはお散歩から帰ってきた柴犬の玄関となっていたり．

また、木造の建物の周囲にｺﾝｸﾘｰﾄ壁をぐるりと取り巻く形式とする事で、主たる生活を囲う外壁は断熱性の高い木造躯体の壁とすることができています．

敷地に対して東西に長く配置し、周囲の建物より階高を抑え、2階の部屋は矩勾配角度の屋根に納めた建物です．設計時に検討し、棟を敷地南側に寄せることが可能な切妻屋根とすることで、北側にたつイチゴのビニールハウス畑に影を落とさないようにカタチを導いています．

あと、周囲に建ち並ぶ農業用建築物（メロン？）の形態に倣っています．

コンクリートの壁と木の壁の形状が噛みあい、生み出す多重の回廊が内外の環境を混ぜ合わせた動線、居場所を生み出すプランです．

（屋根の大開口を養生してあるビニールなどはこれから撤去されます．）

これから木の目透し板が張られ、新たなレイヤーが加わります．（コンクリートの壁はこれで完成）

完成まであと少し。。。