用途:美容室
構造:木造
竣工:2019

クライアントがもともと住まわれている住居が建つ敷地内に美容室を計画したいとご相談をいただいた．

既に建っている住まいの空きスペースに対し、新築建築物と必要な駐車スペースを考えると敷地面積が足りない状況であった．

しかし、周囲は田園に囲まれて、伊勢の山々も見晴らすことができるとてものどかで魅力的な敷地でもある．



クライアントと設計当初から共有していた　『雑居ビルのような』　という要望キーワードから、最小面積を空に伸ばし、店内、駐車場の必要面積を確保する塔のような3階建ての計画を導いた．

南面をガラスで構成するにあたって、大きな雨戸を製作し、台風と防犯の対策とした．

日々の営業後雨戸が閉められると、何階建てかわからないビルヂングの様相があらわれる．



ご夫婦が営まれる美容室．

各フロアからはそれぞれの景色がたのしめる．

1階は田園の中の美容室

2階は田園と山々に抱かれた美容室

3階は空とつながる多目的ホール

R階　屋上も在り



1階にはcoffeeスタンドもあり、田園の中のバス停のようなあいらしいランドマークとなった．

美容室利用のお客さんにはおいしいコーヒーがふるまわれるそうである．
photo hiroshi tanigawa